本文へスキップ

難関医学部合格に役立つ学習理論や各種情報を扱った総合情報サイト

センター古文の解答手順と大原則HEADLINE

見出し

★おすすめ解答手順
多くの受験生にとって、得点の期待値が最も高いと思われる解答手順を以下に示します。

手順1:リード文(本文への導入部分)があれば、必ずきちんと読む
※年度によっては、本文の前にかなり長いリード文が付けられる場合があります。リード文には本文に至るまでの場面・状況がしっかりと説明されており、本文読解に役立つのはもちろんのこと、これに加え日頃の学習で習得してきた「古文常識」を組み合わせることで本文全体の大まかな話の流れをあらかじめ予測出来ることすらあります。

手順2:本文を読み始める。その際、難解な箇所に突き当たっても気にせずスムーズに読める部分(必ずあります!)を手掛かりにどんどん読み進める
※古文の概要のページで説明した事項に基づいた方法論です。出典そのままの文章が本文として用いられ、加工は一切施されないので、読解に苦労する箇所が散見されるのは仕方のないことです。しかし本文は1500字を超える長さの長文となっているので、現代文とさほど変わらない感覚で読解できる部分もかなりあるはずです。解釈できた途切れ途切れの部分をつなぎ合わせて、読解が難解な部分の意味を補いながら、本文の全体的な話の流れを掴みましょう。しかし、古文文法・単語・古文常識といった読解の基礎となる各要素の学習が万全でないと、この方法によっても十分に話の流れが掴めない場合もしばしばあります。
そこで、さらなる読解のヒントを得る手段としても機能する手順3を以下に示します。

手順3:傍線部にたどり着いたら、その後数行分くらい読んでから直ちに問題文・選択肢を見る
※語句解釈問題・内容説明問題・理由説明問題共通の手法です。このプロセスの要点は、「選択肢の文章を読解への強力なヒントとして利用する」ということに尽きます。選択肢の文章を見ることで、傍線部までの本文の内容について、意味が分からなかった箇所が明確になったり、誤って解釈していた部分に気付き、修正を加えることができます。不正解の選択肢ですらかなりの有力な情報を含んでいることが多く、決して軽視はできません。

手順4:その傍線部に関する問題を消去法により解く
※古文に関しても、評論・小説と同様、消去法により選択肢を絞って正答を得ることが大原則です。選択肢の切り方は以下に改めて示します。
以上の4ステップで解答を進めていくことを当サイトではお勧めいたします。すなわち、本文読解と問題解答をほぼ同時進行で進めていくという手法です。あとは問題演習を重ねて経験値を積むことで、あくまで最低限の文法・単語力が前提とはなりますが、20分以内で解答でき得点も満点か1問ミスで安定するようになります。

また、本文を冒頭から終わりまで一気に読み進めてから、設問を順番にまとめて解くという、当サイトでいう「小説問題方式」の解答方法もあります。これは上記の本文読解と設問解答を同時進行で行っていく方法と比較して、時間的効率という観点では優れていますが、設問の選択肢の内容を積極的に本文読解に用いないということで、相応の古文文法・単語・古文常識の積み重ねが大前提となります。東大国語や京大国語など二次対策を1度も行ったことのない受験生には個人的にあまりおすすめできませんが、どちらの方法が性に合うかは結局は人それぞれなので、1度どちらの方法も試してみてみるのも良いかもしれません。


★各設問の解答テクニック

※問1:短い語句の解釈問題
●まずは、古典文法と単語の知識を主な根拠にして、絞り込みを行う(明らかな不正解の選択肢を3〜4つ消去する)
●2つの選択肢が残った場合のみ、前後の文脈をよく吟味して、より自然なつながりとなる方を選択する

※問2:文法問題
●波線部のついた4つの品詞の解釈の組み合わせを問うので、1箇所程度分からなくても焦らず他の分かる箇所から消去していって、答えを1つに絞ればよい

※問3:内容説明・理由説明問題
●総論で解説したように、消去法により5択→2択・さらに2択→1つに絞る手順で解答していくのが大原則


★選択肢を絞る具体的なテクニック
@本文中(特に傍線部周辺)に述べられていない記述を含む選択肢は×!
A本文中に若干述べてはいるが、余分な解釈を盛っている(ような印象のある)選択肢は×!
Bある語句に関し安直すぎる直訳をしている選択肢は×!