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医学部に受かる人と落ちる人の傾向・分析HEADLINE

見出し

★医学部受験は他学部受験と比べ厳しいものであると評されています。その根拠の一つとなっているのが、長年受験を続け、落ち続けている受験生が医学部志望者の中に少なからず見受けられることでしょう。いわゆる多浪生の割合が他学部志望者と比較して医学部志望者では明らかに高いのです。その一方で、合格する受験生は本当にあっさりと受かっていきます。高校で成績が芳しくなくても結局は見事現役合格を勝ち取ったり、現役合格ならずとも、翌年は無難に合格していくといった具合にです。不合格となる受験生のうち少なからぬ数は何年も連続で落ち続け、受験が長期化してしまいます。その原因は必ずしも純粋な学力不足や怠惰な生活にあるわけではなく、その点が医学部受験の難しさの一つとなっています。

しかしながら、難なく合格出来る受験生と何年も落ち続ける受験生にはそれぞれ一定の傾向があり、両者には見過ごせぬ根本的な相違があるのです。そして、それは受験に限らず、掲げた目標を容易に達成できる人と何回も失敗し続ける人の相違点とほぼ一致します。
ここでは、両者にどのような根本的違いがあるのか私なりの分析を提示し、解説を加えていきます。


★分析1:合格する人は、他人の意見(考え・ノウハウ)を素直に吸収していく柔軟性と、自ら課題やその解決法を追求しようという自立性をバランスよく兼ね備えており、落ちる人はどちらか両極端である

※難なく合格できる受験生はとにかく勉強に対する姿勢がスマートです。自分なりのやり方を模索したり保持したりしつつも、優秀な人の意見や方法論のうち役に立つものは出来るだけ吸収していこうという意欲も持ち合わせています他人のアイデアを学ぶことと自分自身でしっかりと考えることのサイクルを繰り返しているので、結局は最も理想的な形の学習を実行できているのです。
対して何年も不合格となる(なりうる)受験生は日常学習においてあらゆる点がアンバランスです。上記の例に関連して言えば、「依存」か「偏屈」のどちらかに偏るということです。他人のノウハウを吸収することに偏ることの極致が、たとえば特定の予備校講師の「信者」となるといったようなことでしょう。わかりやすい授業解説に頼り切ってしまい、自ら考えることで知識の定着をはかるという、受験勉強上の重要なプロセスを避け続けているため、結果として応用が全く利かない表面的な学習となっているというわけです。一方で他人の考えや方法論を取り入れず全て我流で押し通そうとする受験生もしばしば見られますが、教えてもらえばすぐに分かるようなことを長い時間費やして考えることは、少なくともかなりの学力に到達してからでないとまさに時間の浪費でしかありません
あくまで、学ぶ者として【ノウハウを吸収する柔軟性】と【自らの課題を模索し考え抜いて解決しようという自立性】をバランスよく発揮していくことが肝要です。


★分析2:落ちる人はとかく勉強そのものから注意が逸らされやすい、或いは勉強を中断できる口実を得ようとしている。合格する人は1年を通して適度な危機感をもって集中力を持続できるよう各自工夫している

※医学部浪人を長年繰り返す人の多くは、良く言えば楽天的、悪く言えば危機感に欠けるといった印象を受けます。これは、家庭が裕福な受験生に非常に多いです。両親の十分な保護のもと、自立心が十分に育まれなかった場合は、浪人中の身であっても「もう後がない」という切羽詰まった気持ちになれず、ただ漫然と学習を進めてしまいます。
さらに、これは本当に不思議な現象なのですが、何年も浪人するような人の殆どは好奇心が非常に旺盛で、そのためか肝心な受験勉強から注意を逸らされるような物事に対して自制が効きません。自習室での様子を観察していても、事あるごとに携帯を弄っており、メールのやりとりやyahooニュースのチェックに余念がありません。コンビニの立ち読みで数時間を費やし、予備校に顔を出しても大半の時間を食堂あるいは談話室で過ごします。1日の正味の勉強時間は1時間もないでしょう。
要するに彼らに何よりも必要なことは適度な危機感に基づく徹底した自己管理力ということになります。既に悪習となっている複数の日課を一度に断つことは困難と思われるため、一番の気分転換となることだけを残して残りの些細な習慣は入試が終わるまで我慢するといった分相応のケジメをつければよいでしょう。
受験は原則的に「1年完結型」で臨むべきであり、緊張感もなくダラダラと続けることではありません。


★分析3:自身の状況を客観的に見ることが出来る人は日常学習において目標設定や軌道修正する能力に長けており、その分合格の期待値が高い

※医学部に落ち続ける方のうちの一部は理想だけは非常に高く、かなりのハイレベル校を志望校に挙げています。医学部入学後のビジョンもしっかりと持ち合わせておりますが、実際の模試の成績は到底